妊娠していると、「美容院って行っても大丈夫かな?」と思う方も多いと思います。
家で染めるヘアカラー(市販)には、「妊娠中は使用しないでください」と注意書きがしてあるので赤ちゃんへの影響も心配になりますよね。
結論からいうと、カラーをする回数を減らすと赤ちゃんへの影響はないと言われています。
ただ妊娠中には、カラーやパーマ、縮毛矯正などをするときに注意しなければいけないことがあります。
今回は、元美容師が解説する
・美容院に行くときに注意すること
・カラー・パーマ・縮毛矯正をするときに注意すること
についてご紹介していきます。
妊娠中に美容院に行ってもいい?
妊娠中と言ってもベビーグッズを買いに行ったり、定期健診があったり、産後行けんくなる場所に行っておいたりと、外出することって結構多いと思います。
なので妊娠中でも、おしゃれを楽しんだり髪の毛はきれいにしておきたいですよね。
妊娠中に美容院に行く場合には、注意すべきことがあるのでご紹介していきます。

赤ちゃんへの影響
まず気になる赤ちゃんへの影響ですが、カラーやパーマなどをしても問題ないと言われています。
ただ医学的にはっきり「無いです」と言い切れない部分があります。
少し専門的な話になってしまいますが、特にカラー(特に白髪染め)は頭皮に薬がつきやすく、薬が頭皮から吸収されると言われています。
髪の毛は毛細血管から栄養を送られていて、たくさんの血管があります。
もちろんお母さんの血液がそのまま赤ちゃんに行くわけではなく、胎盤などがフィルターの役割をしてくれるので赤ちゃんへの影響はないと言われています。
ただ実際に赤ちゃんを実験台にするわけにもいかないので、どれくらいしたら影響が出たなんてことは言えないんです。
なので妊娠中はなるべくカラーを回数は少なくし、2~3ヵ月くらいは開けるようにしてみましょう。
また後でお話ししますが、美容院に予約するときに妊娠していることを伝えるといろいろ工夫してもらえると思います。
私は妊娠中に2~3回くらいカラーをしました。
それでも妊娠中、出産直後に元気すぎて笑われるほど、元気いっぱいの男の子を出産しました。
お母さんへの影響
妊娠中のお母さんには、実は美容院にいくのを避けたほうがいい時期があります。
それがつわりの時期です。
というのも、美容院はいろんな薬を使っているので、気分が悪くなる方もいらっしゃいます。
特にシャンプーをするときに、匂いがきつくて咳き込んだことってないですか?
匂いに敏感だったり、体調を崩しやすいつわりの時期には、美容院は控えるようにしましょう。
もちろん安定期に入っても気分が悪くなったり、体がだるかったりお腹がはることもあるので、体と相談しながらするようにしましょう。



美容院に行くときに注意すること


安定期に入ったからと言っても、美容院に行くときには注意しなければいけないことがあります。
予約をする時や、お店にいる時のポイントをご紹介していきます。
予約をする時には妊娠していることを伝える
まず予約をする時には、妊娠していることを必ず報告するようにしましょう。
なぜかというと、美容院によっては妊婦さんだと断られてしまうところもあるからです。
いつも行っているお店でも、必ず妊娠したことを伝えてから行くようにしましょう。
妊娠中期に入るとお腹がポッコリしているのが分かるので、周りから見ても分かりやすくなります。
美容師さんも知っているといろいろ工夫や配慮などもできるので、必ず伝えてくださいね。
体を冷やさない
妊娠中は体を冷やしてしまうと、血行が悪くなったりお腹が張ってしまったりすることがあります。
美容院によっては、ブランケットやクッションなどを貸してもらえるので体を冷やさないようにしましょう。
無い場合には、上着をきたり足にかけるようにしましょう。
美容師さんはシャンプーをしていると結構暑くなったり、お客さんがクロスを着ているのでエアコンの設定温度を涼しくしていることがあります。
またエアコンの風が直接当たったりすると、寒いこともありますよね。
トイレを我慢しない
妊娠中はトイレに行く回数が、多くなったと感じる方が多いと思います。
私はつわりになる前から、1時間に1回くらい行くほど、かなりトイレが近かったです。
美容院でカラーやパーマなどをすると、2時間くらいかかるので我慢をせずトイレに行くようにしましょう。
トイレを我慢すると膀胱炎になるといいますが、妊娠中は薬などにも注意が必要になります。
また膀胱炎が悪化してしまうと、赤ちゃんへの影響(流産や早産など)もあります。
カラーやパーマは時間を置くと思うので、薬を塗ってすぐだったりシャンプーの後などにトイレに行くようにしましょう。
塗って時間が経つと、トイレに行っている間に時間が過ぎてしまうことがあります。
髪の毛が痛む原因になったり、色が明るくなりすぎてしまうこともあるので行くタイミングには注意してください。
長時間座る対策をする
カラーやパーマなどをすると、どうしても2時間以上かかってしまうことがあります。
なので、時間のかかるカラーやパーマを同時にすることは、おすすめできません。
妊娠中に関わらず、カラーとパーマを同時にすると髪の毛にも負担がかかるので、2週間は最低でもあけたほうがいいですよ。
また2時間であっても、妊婦さんはずっと座っておくのがしんどくなりやすいです。
クッションやひざ掛けを丸めて腰に当てるなど、楽な姿勢になるようにしてみましょう。
あと美容師さんにマッサージをなくしてもらったり、シャンプー中の時間を短くしてもらえるように頼んでみるのもおすすめです。
飲み物やお菓子を持っていく
美容院に限らず、外出をする時には飲み物やお菓子を持っていくと安心です。
「分補給をするとトイレが近くなる」と心配になるかもしれませんが、妊娠中の水分補給はとても大切なんです。
妊娠する前に比べ、500ml多く(2L)飲む必要があります。
妊娠中は血液の量が1.5倍に増えていたり、赤ちゃんの羊水や貧血、便秘対策など水分補給は欠かせません。
美容院に行くまでにも時間がかかるので、特に夏場は飲み物を持ち歩くようにしましょう。
また、つわりもそうですが、血糖値が下がると気分が悪くなることがあります。
そんな時にはクッキーや飴など、すぐに食べられるようなものを持っておくと安心です。
美容院に行く前に、軽く食べておくのもおすすめだよ!



カラー・パーマ・縮毛矯正をするときに注意すること
妊娠中に注意しなければいけないことは、カラーやパーマ、縮毛矯正によって違ってきます。
それぞれの注意点や髪形についてご紹介していきます。
カラー
カラーをするときに一番注意してほしいことが、カブレたり痒みが出ることがあるということです。
妊娠中はホルモンバランが乱れ、肌が乾燥や肌荒れをしたりニキビが多くなったりすることがあります。
今まで使っていた化粧品や化粧水が合わなくなることもあるので、カラー剤がしみたり痒みが出ることがあります。
実際に私も妊娠中ニキビがひどくなり、産後8ヵ月くらいまでニキビに悩みました。
産後は赤ちゃんの肌についたり、舐めてしまう危険があるので強い塗り薬を処方してもらえません。
医師に相談し、妊娠中にしっかり治しておきましょう。
特にカラーは頭皮に薬をつけて根元までしっかりと染めます。
美容院では頭皮を保護してくれる薬を塗ってもらえると思うので、今まで問題なかったという方でも塗ってもらうようにしましょう。
またカラーを塗るときに、頭皮につかないように塗ってもらうと安心ですよ。
あとブリーチや明るいカラーは薬が強いので、避けるようにしましょう。
少し暗めのカラーにしたり、グラデーションやハイライトを入れてもらうと根本が伸びてきても気になりにくくなるよ!
パーマ
パーマは根元から巻くことが少ないと思うので、頭皮に薬がつきにくいです。
ただ匂いが強いものが多く、特に温めると匂いを感じやすく気分が悪くなってしまうことがあります。
匂いに敏感な時期は避けるようにしましょう。
またパーマのもちが悪いという方は、デジタルパーマもおすすめです。
デジタルパーマのほうが時間がかかりますがもちがいいので、産後なかなか来れないという方にもおすすめです。
縮毛矯正
縮毛矯正は根元に薬がつかないように塗るので、頭皮への影響は少ないと思います。
ただ匂いが強かったり、時間がかかってしまうのがデメリットです。
特にシャンプーをするときに匂いが上がってくるので、気分が悪くなってしまうことがあります。
また髪の毛のクセが強い人だと、根本が伸びてきたら気になってしまいますよね。
例えば扱いやすいようにパーマをかけてもらったり、根本が気にならないように弱い薬でストレートにするのもおすすめです。
産後はなかなか美容院にこれなくなることもあるので、ヘアスタイルを美容師さんに相談してみてもいいと思います。
妊娠中の美容院についてのまとめ
妊娠中は体調が悪くなったり、長時間同じ姿勢でいるとしんどくなることがあります。
特につわりの時には美容院に行くと、匂いで気分が悪くなってしまうこともあります。
美容院に行くときには、体調のいい日を狙っていくようにしましょう。
また肌が敏感になっている方もいるので、薬がしみたり痒みが出ることもあります。
美容師さんに相談すると頭皮の保護剤をつけてくれたり、薬の塗り方を工夫してもらえることがあります。
美容院を予約するときには妊娠していることを伝え、相談しながらするようにしましょう。